- チェーン&スプロケット -
注意事項

チェーンってなんだ!?
「ドライブ側とドリブン側のスプロケットを繋ぎ、エンジンで作り出した回転力を後輪へと伝え、駆動力へ変える物がチェーンである。」チェーンとはどのような物で何が必要とされているのか?
エンジンの力を効率よく伝えるため、チェーンの力に求められる物は非常に過酷な物です。まず「耐磨耗性」これは、高荷重の負荷が持続的にかかり続けるために、磨耗に対して強くなければすぐ磨耗してしまい、チェーンとしての役割を果たさなくなります。

エンジンの何psという力をチェーンによってタイヤに伝えバイクは走っているのですからその重要を認識していただければ良いかと(^−^)
チェーンはエンジンの力に耐られるだけの強度が必要です、そのためメーカーではいろんなサイズ、強度等、多々のチェーンを販売しています。

パワーロスは、振動や熱、騒音となって周囲に分散される。いわゆる
フリクションロスってやつですね。これが大きいとエンジンの力がどんなにあってもチェーンによるフリクションロスが大きいため、エンジンが何百馬力を出力しようともチェーンでロスされてしまうので、エンジンの力の意味がなくなってしまいます。

特にハヤシカスタムのお客さんは単気筒のお客さんも多いと思います。
単気筒は2気筒、4気筒に比べてチェーンへの負担が大きいのです、SRX400だったら400cc分の力が一気にかかりますよね?その分4気筒などに比べて負担が大きいのです。
チェーンにもっと気を使った方が良いですよね?

軽量かつコンパクトであることは、バネ下重量を軽減するためにも必要不可欠なものなのです。

チェーンの構造

表示の読み方

4 28   
5 20   
↑ ↑   
     ピッチ長 ローラーリンク内幅


チェーンのサイズというと、520であるとか630、525、530などの3桁の数字によって表示されている。これは何を意味するかというと、数字の上1桁がチェーンのピッチの長さを表し、下2桁をローラーやリンクの内幅を表している。だが、これはセンチやミリではない、英国で開発され、米国で発達したため、ローラーチェーンのサイズ表記がインチになるのだ、ここでやっかいなのがそのインチ表記法で工具と同じように
○/○という表記を使うことになるのです。

 


シールチェーンの仕組み
現在、バイクに用いられているチェーンの主流はシールチェーンです。
ピンとブッシュの間にグリスをシールで封入した物です。

現在バイクに装着されているチェーンのほとんどはシールチェーンもしくはOリングチェーンと呼ばれる物です。
このチェーンはリング状のシールが、ピンとブッシュの間にグリスを封じ込める役割を果たし、チェーンの伸びの原因であるピンやブッシュの金属磨耗を最小減に抑えてくれる、又それと同時に
外部からの砂や泥、ゴミ等の侵入を防いでくれるのだ。

このシールチェーンの登場によりチェーンの寿命は飛躍的に向上したのです。
現在チェーンの寿命は1万5000km〜2万kmといわれています。

でもそれはメンテナンスがきちんとしてあることが前提です。
シールチェーンの方がスプロケットに対する攻撃性が低いということになる。その分スプロケットの減りも少なくなり、チェーンの耐久性もあがります。

シールチェーンをそして
必ずチェーン交換の際はF.Rのスプロケットを同時に交換
することをお薦めいたします。


チェーン、スプロケットのメンテナンス方法

チェーンを掃除する場合、必ず専用のクリーナーを使ってください。これらのチェーンクリ-ナーは洗浄剤だけではなく、チェーンに必要な油脂分も含まれている専用のものだからです。
チェーンを掃除する人の中にはパーツクリーナーや灯油を使う人もいますけど、シールチェーンの場合これは絶対に駄目です。
なぜかと言うとOリングを傷めたり、シール内のグリスが流れ落ちてしまうためです。グリスが切れてしまうと、片ベリの原因になるし、チェーンの寿命が縮みますよ。わざわざメンテナンスをして寿命を縮めても馬鹿みたいでしょ?上記の理由からシールチェーンには専用のクリーナーを必ず使いましょう。

1:チェーンの汚れを落とします
 クリーナーをウエス、雑巾などに染み込ませ、そのウエスで汚れをふき取ってやる、汚れがしつこいようだったら、直接吹きかけて汚れを落とした方が効果的ですね
 汚れが落ちたらその後はチェーンのグリスアップです。摺動パーツの固まりであるチェーンにとって、グリス(ルブ、オイル)は必要不可欠ですよね?汚れを落としたら終わりって言うわけにはいきません。
 シールチェーンにはシールチェーン用のチェーングリスがありますのでそれを使いましょう。

注)オイルを拭いたり、掃除するときってジャッキ、スタンドとかでリヤタイヤを持ち上げて作業をすると思いますが。ここで絶対やってはいけないのがエンジンをかけながらやったり、ギヤを入れて駆動させながらやることです。

たまに駆動させながらやって親指が巻き込まれたって言う人がいますので・・・・
絶対にエンジンを停止して、手でタイヤを回しながらやりましょう

2:チェーンにグリスアップします
 チェーングリスをチェーンに吹くときはチェーンの内側に吹かなきゃ駄目ですよ!外側に吹いても飛び散ってしまいます。
 せっかくのホイールにチェーングリスが飛び散ったら綺麗にするのも大変ですしね(^−^)内側に吹きましょう。
 この辺をきちんとやるかやらないかでメンテナンスが出来るか出来ないかだと思います。

3:チェーンの調整です
チェーンの清掃が終わったらチェーンの調整をしましょう。
街乗りの人なんかはチェーンの調整、給油してない人なんかが多いんじゃないかな?
チェーンの調整は結構シビアです、調整1つにも経験なんかが必要になってくるのでは?
でもレースに出るわけでもないのである程度の調整なら誰にでも出来ると思いますので挑戦してみてください。
 
チェーンのたるみというのは
Fスプロケット、Rスプロケットが同一線上に来たときにチェーンのたるみが5mm〜10mm
が基準です。車種によって多少差がありますのでお確かめください。
Rサスを外してFスプロケットとRスプロケットを同一線上にして5mm〜10mmにしてみてください。
それからRサスを取り付けて普通の状態(サイドスタンドでバイクを立てて人が乗っていない状態)のチェーンの
たるみを1回測れば次からは測ったのであわせればOKですよね?

オフロード車とかはサスペンションストロークがかなりありますから遊び量は多め(35mm〜40mm)
にする必要があります。なぜか張りすぎてる人が多いですけどね。
ライダーがまたがった状態(1G)で20mm〜25mm位がちょうど良いのではないでしょうか?

注)車種によって差がありますので確認して調整してくださいね。




スプロケット

スプロケットとはチェーンと組合わさってエンジン出力をタイヤに伝える歯車です。
フロントスプロケット→チェーン→リヤスプロケットへとパワーが伝わる。
雨ざらしで埃まみれ過酷な状況で働いてるんですよね・・・大変なお仕事です。

でも実際にどんなスプロケットを交換するときってどのようにして選んでますか?
大体の人がアルミスプロケットだと思います。
アルミスプロケットは軽量化、
ファイナル変更が自由になる、アルマイトがかけられ色が選べる、見栄えが鉄よりかっこいい!。

うやって見ると良いとこばかりですね。でも実際アルミは鉄より
耐久性が劣ります。
純正スプロケット(鉄)も忘れてませんか?
純正スプロケットの良いところは耐久性が高いし信頼性も高いです。
例えば安いからっていってアルミのスプロケットを買って、半年で交換することになるなら純正のちょっと高い
スプロケットを買って1年半位持った方が得じゃないですか?
基本的なスプロケットの交換は前後交換+チェーン交換です。

ランニングコストを考えるとメンテはいっぺんにできた方が無駄が少ないですよね?もちろん
日頃のメンテ
ものをいうところなのですが・・・
通勤、通学、仕事等で使っている人は鉄の方が良いのでは?なんて思ったりもします。
もちろんアルミのにはアルミの良いところがありますし、鉄は鉄の良いところがあると思いますので、使用用途、スタイル、似合った物を選んではどうでしょう?

ご相談に乗りますよ。(^−^)

簡単に耐久性の違いを覚えていただいたところで2次減速比の話にまいりましょう。前述で語っているのはあくまでノーマル減速比で乗るに当たっての会話です。
二次減速比を変えたいって言う人は丁数を変えることになるので、
必然的に対応しているアルミスプロケットになります
2次減速比はファイナルレシオとも言いますが、サーキットやレース以外であればそれほど
難しく考える必要も無いです。
自分が気持ちよく走れば良いのですから、
「加速重視」って言う人はリヤを大きくし、おとなしく(エンジンの回転数を少し低くして)走りたいって言う人リヤを小さくすれば良いですよね?

2次減速(ファイナル)を自由に変更したい人は迷わずアルミのスプロケットですね。